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2021年7月26日
擂鉢七寸でバジルペースト

バジルが旬のようで、スーパーでも青々とした葉が詰まった大袋をよく見かけます。毎年、気になりつつもミキサー持ってないし?とスルーしていたのですが、そう言えば擂鉢があったのだったと気付き、この夏こそツクッターレ、ジェノベーゼ。ネット検索しておいた、擂鉢で作るバジルペーストレシピを頼りに、とうとう大袋ゲット。先日初めて擂鉢を使って作ってみました。松の実を擂った後、バジルの葉を入れて更に擂る。という簡単手順。擂る、擂る、擂る時、擂れば、擂れ。サ行変格活用を唱えながら擂りまくること10分程で、無事ペースト状になりました。オリーブオイル、塩、パルメザンチーズを混ぜたらパスタを絡めて完成!擂る作業の前に、葉を包丁で細かく刻んでおくと時短になり楽チンらしいのですが「金物を使わないバジルペーストは香りが違う」と書いてあった一言を信じ、擂鉢と擂粉木、すなわち、土と木だけで葉を潰して原始的に仕上げてみました。ミキサーと比べていないので、香りの違いについては分かりませんが、市販の混ぜるだけのバジルペーストしか知らなかった私にとっては衝撃的な爽やかさ。フレッシュな香りで、ムシムシした暑さも吹っ飛ぶジェノベーゼを味わえて大満足でした。使った擂鉢は七寸。ざっくり4人分のバジルペーストが出来上がりましたが、擂鉢でそのまま和えるならパスタの量は2人分くらいが混ぜやすいと思います。(スコープ酒井)

2020年10月8日
擂鉢四寸&擂粉木12cm

朝はお弁当作りでドタバタです。そんな中、今一番手放せないのが東屋の擂鉢四寸&擂粉木12cm。主に、お弁当の定番おかず、ごま和えに使っています。四寸は擂鉢の中でも小さくて軽く、気軽に手に取りやすいので、ごまを擂って調味料を加え、和え衣を作ったら、お弁当に入れる分だけのほうれん草をさっと和えて調味できるのです。本当は大きめの擂鉢で一束分一気に作って夕飯の一品を仕上げてしまいたいところですが、一度和えてしまうと、だんだんとほうれん草から水気が出てきて美味しさダウンしてしまうので、お弁当に入れる分だけ。できるだけ詰める直前に。を、心がけて作っています。と、なんだか丁寧な暮らし風に書きましたが、実は一束茹でた残りのほうれん草を、小分けに冷凍してまた後日お弁当に使えるので、逆に上手く回してラクしています。4.5回分くらいいける。擂鉢四寸、今のところ擂鉢として活躍していますが、野望としては、もう一つ四寸を揃え、某とんかつ屋のようにごまをテーブルで擂ってソースを入れ、それを銘々の器とする。みたいな使い方をしてみたいのです。2つ持ちは贅沢ですかね。あれ、憧れてるんですけどね。因みに、私はトゥーレイトですが擂鉢三寸と四寸は赤ちゃんの離乳食作りに良いサイズです。食事の時にテーブルに出しておけばお母さんの食べているおかずをちょっと潰して、口に入れてあげることができたのになぁと、娘が赤ちゃん時代の思い出に浸りながら、あの時あればよかったのにアイテムの、第一位に認定しました。(スコープ酒井)

2020年3月1日

お祝いの料理によく出てくる魚と言えば「鯛」ですよね。紅白の色合いが華やかで縁起が良く、“めでたい”という語呂も重なることから、いまも昔も変わらぬ縁起物のお魚というわけです。

そんな鯛の旬は、まさにいまの時期からはじまります。春はお祝いごとも多いからタイミングはばっちり!

じゃあ、さっそくお祝いの席にぴったりのキリリとしたカッコよい料理を紹介しようか、とも思ったのですが、今回はちょっと肩の力を抜いた鯛料理にすることにしました。鯛の刺身を用意すれば5分もかからず出来てしまう、『鯛茶漬け』なんてどうでしょうか。

魚料理って難しいイメージもあるし、そのまま焼くか煮るかの選択肢になりがちだったり、胸を張って「楽しめている!」と言える人は少ないんじゃないかと思っていて。それなら、幅を広げるアイデアとして、「刺身をうまくアレンジする料理」を今回紹介できたらいいんじゃないかと。

刺身を使うってことは、火を使わないから時短になるのはもちろん、面倒だったり失敗しそうな工程が少ない、つまり魚料理入門編向きとも言えます。

それになにより、刺身をそのまま食卓に出すのとは違う特別感が出て、たまに食べると素直にうれしいと思うんですよねぇ。

作り方はいたってシンプル!一人5~6切れの刺身を用意して、ごま小さじ2を擂鉢に入れて半ずりにします。そこに醬油小さじ2、煮切ったみりん大さじ1/2を加えて混ぜたら、あとは食べる直前に刺身と和えます。

三つ葉の軸の部分をキッチンバサミで小さく切って加えると、香りも彩りもよくなるのでぜひやってみてほしいです。

最後に鯛茶漬けを美味しく仕上げるコツを少しまとめますと、まず、お茶漬けにかけるのはだし汁である必要はなく、お茶で十分美味しいと思います。ちなみに僕は濃いめの緑茶推し。また、鯛の刺身が冷たいので、鯛を山盛りにするとお茶漬けがぬるくなってちょっと残念…。なので、お茶を多めにするか、小盛で何杯かに分けて食べるか、温度に気を配ったバランスで盛ると良いと思います。

文中に「煮切りみりん」が登場しました。作り方は耐熱容器にみりんを入れ、600Wで30~40秒ほど加熱すればできあがります。鯛の風味はあんがい繊細なので、みりんのアルコールの香りを飛ばして無くしたほうが、仕上がりがぐっと美味しくなるのでぜひやってみてください。それから、薬味の三つ葉は、細ねぎやあられに置き換えても美味しいと思います。

(c)冨田ただすけ
文・写真/冨田ただすけ

2018年11月1日
自然薯

ある料理雑誌の編集の方とお話したとき、「うちの調査結果だと、すり鉢って持っていない人も多いみたいで…」という話題になったことがあります。

「マジっすか?」と聞き直したあと、しばし絶句してしまったほど衝撃を受けた僕ですが、ここで声を大にして言いたい。和食作りにすり鉢は超便利なのだ!と。

すり鉢には、食材をする(下ごしらえ)、すったものと何かを混ぜる(調理)、そのまま食卓にドーンと出す(盛り付け)、という台所から食卓までの流れを一手に引き受けてくれる万能さがあるのです。

あと、個人的には、すり鉢とすりこ木でごろごろすっていると、ちょっとだけ心が休まるような気がして好きです。同じ作業の繰り返しなのですが、すりこ木から手に伝わる感触も「作っている!」という実感をもたせてくれるんですよね。

さて、今月の食材の「自然薯」、長芋とはひとあじ違う粘りと濃い味わいが楽しめるので、とろろかけご飯が最高に美味しいわけですが、テレビを見ながら、もしくはちょっとボヤっと考え事しながらでも手を動かし、それで美味しくなるんだからいいよなぁ、とすり鉢料理の優秀さをつくづく感じます。

11月くらいから全国で流通し始める自然薯は、最近では天然もの以外に栽培もさかんに行われているので、手に入りやすくなったと感じている人も多いのではないでしょうか。

自然薯の下処理としては、まず土を洗い落として、水気をふき取ってから直火でさっとあぶってひげ根を燃やしましょう。ひげ根だけはすり鉢でもつぶせないので、ここはポイントです。

ひげ根さえなくなれば、皮ごとでよいのですりおろします(気長にすり鉢に自然薯を当ててすりおろしてもいいですが、ものによって皮が残りやすくなるので、おろし金で一度すりおろし、後からすり鉢でするのがおすすめです)。

粘りが強いので分離しないよう少しずつ、だし汁と醤油、好みで溶き卵なんかも加え、ごろごろごろとすって仕上げます。

さあ、熱々のご飯の用意ができたら、すり鉢ごと食卓に。しぶめの食卓で絵になるのは間違いなし、言わずもがな、しみじみと美味しい!

うちでは、ごろごろすり係として娘を任命したりするのですが、食べるとき、「だしがきいてうまいねぇ」などと、作ったからこそ分かる味わい方をしていて面白かったりもします。

今回はとろろ大好きなうちの娘が自然薯をすっているところのワンカット。なかなか手つきも様になってきています。すった自然薯に加えるのは、自然薯250gに対して、だし汁100ml、醤油大さじ1、溶き卵1/2個分くらいが目安かと。醤油は普通の醬油でもいいですが、あれば淡い色合いの薄口醤油がおすすめです。好みで青のりやわさびを添えてどうぞ!

(c)冨田ただすけ
文・写真/冨田ただすけ

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